減量中も脂質は必要?
テストステロンとの関係を研究から解説

減量中のクライアント様から、

「脂質って減らした方が痩せますよね?」
「脂質はどれくらい摂ればいいですか?」

という質問をいただくことがあります。

脂質は1gあたり9kcalと高カロリーなため、「脂質=太る」というイメージを持つ方も少なくありません。

一方で、

「脂質を減らしすぎるとテストステロンが下がる」
「ホルモンバランスが崩れる」

という話をSNSで見たことがある方もいると思います。

では実際のところ、減量中の脂質はどれくらい必要なのでしょうか?

今回は日本人の食事摂取基準2025年版と最新の研究をもとに解説します。

目次

脂質の目安はどれくらい?

日本人の食事摂取基準2025年版では、脂質の目標量は総摂取カロリーの20〜30%とされています。

例えば1日2,000kcalを摂取している場合、

  • 20%:約44g
  • 25%:約56g
  • 30%:約67g

程度が目安になります。

この20%という数字は、必須脂肪酸や脂溶性ビタミンを不足させないための下限として考えられています。

脂質を減らすとテストステロンは下がる?

2021年に発表されたメタ分析では、健康な男性を対象に高脂質食と低脂質食を比較しています。

その結果、脂質を総摂取カロリーの40%から20%へ減らした場合、総テストステロンは約10〜15%低下することが報告されました。

つまり、脂質を極端に減らすと男性ホルモンに影響する可能性があるということです。

ただし、20%まで下げただけで大きな問題が起こるわけではありません。

研究者も「低下はみられるが比較的緩やか」と評価しています。

ボディビルダー向けの研究でも同じ傾向

競技者向けのレビュー論文でも、

  • 脂質は総カロリーの15〜30%
  • できれば20%前後は確保する

ことが推奨されています。

特に長期間15%未満を続けることは推奨されていません。

これは一般のダイエットだけでなく、体脂肪を極限まで落とすボディビルダーの世界でも同様です。

現場で感じること

実際に指導していて感じるのは、脂質が20%程度だから不調になるというケースはあまり多くありません。

むしろ、

  • 食事量を減らしすぎている
  • 急激なカロリー制限をしている
  • 睡眠不足が続いている

こういった要因の方がコンディションを崩しやすい印象があります。

脂質だけに注目するのではなく、全体の摂取カロリーや生活習慣も重要です。

まとめ

減量中であっても脂質は必要です。

研究やガイドラインをまとめると、

  • 脂質は総カロリーの20〜25%を目安
  • 減量後半でも15%は下回らない
  • 極端な脂質制限は避ける

という考え方が現実的でしょう。

「脂質=悪者」ではありません。

減量を成功させるためには、脂質を適度に摂りながら、無理のないカロリー管理を続けることが大切です。

参考文献
・日本人の食事摂取基準(2025年版)
・Whittaker J, Wu K. Low-fat diets and testosterone: systematic review and meta-analysis. 2021.
・Helms et al. Evidence-based recommendations for natural bodybuilding contest preparation. 2014.
・Lambert et al. Macronutrient considerations for bodybuilding. 2004.

この記事を書いた人

山下 裕太のアバター 山下 裕太 腰痛・姿勢改善に強いパーソナルトレーナー

パーソナルジム ベストフィード代表の山下裕太です。私は今まで病院にて理学療法士として、5,000人以上の腰痛と関わってきました。私自身も腰痛に悩み、乗り越えた経験があります。「腰痛で悩む方を少しでも減らし、健康を届けたい」という思いから地元札幌にてパーソナルジムを開業しました。ぜひ、あなたの治らないと思っていた腰痛を改善して、楽しい人生を歩んでいきましょう!

◆主な実績・経歴
・札幌山の手高校ラグビー部 トレーナー(2021~現在)
・エスポラーダ北海道(フットサル Fリーグ1部)トレーナー(2022)
・ラグビー日本代表 コンディショニングトレーナー
その他多数

◆保有資格
・理学療法士
・福祉住環境コーディネーター2級
・Animal Flow®level1 インストラクター
・リズムトレーニング ディフューザー

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