こんにちは!
札幌市で営業している姿勢改善、腰痛改善パーソナルジム代表の山下です。
今回は、【ぎっくり腰】に関してお話をしていきます。
怪我の1つとして悩まれる方が大変多く、ぎっくり腰は起こりやすい怪我の1つです。
僕も病院にて沢山の捻挫の患者様と出会ってきました。そんな経験をもとにお話をさせて頂きます。
本気で悩まれている方のためにかなり長くなっているので読まれる方にはとても有益な内容となっております。
ぎっくり腰とは
正式名称は、急性腰痛と呼ばれます。
徐々に起きるというよりかは急になるため症状が急に出てきます。
放っておくと悪化したり、癖になる場合があるので適切な処置が必要になります。
ぎっくり腰の原因
1. 過度の運動や急な動作
無理な姿勢で重いものを持ち上げたり、急激な動作を行った際に、腰に過剰な負荷がかかることでぎっくり腰が発生することがあります。例えば、以下のような動作が原因となることがあります:
- 重い物を持ち上げる際の不適切な姿勢:膝を使わずに腰だけで重い物を持ち上げると、腰椎に大きな負担がかかり、筋肉や靭帯に損傷が生じることがあります。
- 急な方向転換やひねり動作:スポーツや日常生活で急に体をひねったり、方向を変えたときに腰を痛めることがあります。
2. 筋肉の疲労と筋力低下
腰周りの筋肉が疲労していると、ぎっくり腰のリスクが高まります。特に以下の状況が関係しています:
- 長時間の同じ姿勢:デスクワークや車の運転などで長時間同じ姿勢を続けると、腰の筋肉が疲労し、柔軟性が低下します。
- 運動不足:日常的に運動をしないと筋力が低下し、腰椎を支える筋肉が弱くなります。これにより、腰が不安定になり、負荷がかかりやすくなります。
3. ストレスと精神的緊張
心理的なストレスや緊張も、ぎっくり腰の発生に影響を与えることがあります。ストレスが原因で筋肉が緊張し、硬直することがあります。その結果、腰の筋肉に過度な負担がかかり、痛みを引き起こします。
- ストレスホルモンの影響:ストレスが原因で分泌されるホルモン(コルチゾールなど)が、筋肉の緊張を引き起こしやすくします。
- 姿勢の悪化:ストレスがかかると無意識に姿勢が悪くなることがあり、それが腰に負担をかけます。
4. 姿勢の悪さと体のバランスの崩れ
日常生活での姿勢の悪さや体のバランスの崩れが、ぎっくり腰の原因になることがあります。特に以下のような状況が問題です:
- 悪い姿勢:猫背や反り腰など、姿勢が悪いと腰に不自然な負荷がかかり、筋肉や椎間板にストレスがかかります。
- 左右非対称の動作:片側ばかりに重心をかける癖や、偏った動作を続けると、腰の特定の部位に負担が集中しやすくなります。
5. 加齢による変化
加齢に伴い、腰椎や周囲の組織に変化が生じることがあります。これもぎっくり腰の一因です:
- 椎間板の変性:加齢により椎間板が劣化し、クッション機能が低下します。これにより、外部からの衝撃や負荷に対して腰が弱くなります。
- 筋肉や靭帯の柔軟性低下:年齢とともに筋肉や靭帯の柔軟性が低下し、ぎっくり腰を引き起こしやすくなります。
ぎっくり腰の症状
1. 急な痛み
ぎっくり腰の最も典型的な症状は、突然の激しい腰の痛みです。この痛みは通常、次のような特徴を持っています:
- 発症の瞬間:日常の動作中に突然痛みが走ります。例えば、重い物を持ち上げた瞬間や、体をひねった瞬間に発症することが多いです。
- 痛みの強度:非常に強い痛みで、動くことが難しくなることがあります。痛みは鋭く刺すような感じや、引き裂かれるような感覚として感じられます。
2. 動けなくなる
ぎっくり腰が発症すると、痛みのために体を動かすことが困難になります。具体的には次のような状態になります:
- 腰の硬直:腰の筋肉が硬直し、動かすことができなくなります。特に痛みが強い場合は、立ち上がることすら困難になります。
- 姿勢の制限:前屈や後屈、体をひねる動作が制限され、自然な姿勢を保つことができなくなります。
3. 局所的な痛み
痛みは腰の特定の部位に集中することが多いです。これにより、次のような特徴が見られます:
- 一側性の痛み:痛みが腰の片側に集中することが多いです。例えば、右側の腰にだけ痛みがある場合もあれば、左側の場合もあります。
- 深部の痛み:表面的な痛みではなく、腰の深部に感じる痛みが特徴です。筋肉や椎間板、関節などの深い部分が痛みの原因となっていることがあります。
4. 痛みの放散
ぎっくり腰の痛みは、腰だけに留まらず、他の部位に放散することがあります。具体的には次のような症状が見られます:
- 下肢への放散:痛みが腰からお尻や太もも、さらには脚の下部にかけて広がることがあります。これは坐骨神経が刺激されるためです。
- 腰から背中への痛み:腰の痛みが背中の上部や肩甲骨の間に広がることがあります。
5. 痛みの持続
ぎっくり腰の痛みは、初期の激しい痛みから次第に鈍い痛みに変わっていくことが多いです。しかし、痛みの持続期間は個人差があります。
- 急性期:発症から数日間は激しい痛みが続くことが多いです。この期間は特に安静が必要です。
- 回復期:数日から数週間にかけて痛みが徐々に和らぎます。この間に適切なリハビリを行うことが重要です。
ぎっくり腰の合併症
ぎっくり腰自体は一過性の痛みが多いですが、以下のような合併症が発生することもあります:
- 筋力低下:長期間の安静により、腰周りの筋力が低下することがあります。
- 再発リスクの増加:一度ぎっくり腰を経験すると、その後の再発リスクが高まることがあります。
- 慢性腰痛への移行:適切な治療やリハビリを行わない場合、急性の痛みが慢性腰痛に移行することがあります。
ぎっくり腰の診断について
ぎっくり腰の診断は、主に患者の症状の聞き取りと身体検査によって行われます。必要に応じて、画像診断なども用いることがあります。ここでは、ぎっくり腰の診断プロセスについて詳しく説明します。
1. 問診
診断の第一歩は、問診です。医師や理学療法士が患者の状況を詳細に把握するために、以下のような質問を行います:
- 痛みの発症状況:痛みがどのような状況で発生したのか(重いものを持ち上げたとき、急に体をひねったときなど)。
- 痛みの場所:痛みが腰のどの部分にあるのか。片側に集中しているのか、広範囲にわたっているのか。
- 痛みの強度:痛みの程度を評価するために、0から10のスケールで痛みを表現してもらうことがあります。
- 痛みの性質:痛みが鋭い、鈍い、刺すような感じなど、どのようなタイプの痛みなのか。
- 関連症状:腰の痛みに加えて、脚への痛みやしびれ、麻痺などがあるかどうか。
2. 身体検査
問診に続いて、身体検査が行われます。これにより、痛みの原因や範囲を特定することができます。主な検査内容は以下の通りです:
- 視診と触診:腰の外見や触れての痛みの箇所を確認します。筋肉の緊張や腫れ、熱感などをチェックします。
- 可動域テスト:腰の前屈、後屈、側屈、回旋などの動作を行ってもらい、どの動作で痛みが生じるかを確認します。
- 筋力テスト:腰周りや脚の筋力を評価し、筋力の低下がないかを確認します。
- 神経学的検査:脚の感覚や反射をチェックし、神経の障害がないかを確認します。例えば、膝反射やアキレス腱反射のテストなどがあります。
3. 画像診断
ぎっくり腰の多くは身体検査と問診だけで診断が可能ですが、症状が重い場合や他の疾患が疑われる場合には、画像診断が行われることがあります。主な画像診断の方法は以下の通りです:
- X線(レントゲン):骨の異常や変形、骨折の有無を確認するために行います。ただし、X線では筋肉や靭帯、椎間板の状態は詳細に分かりません。
- MRI(磁気共鳴画像):筋肉、靭帯、椎間板などの軟部組織を詳細に観察するために使用します。椎間板ヘルニアや神経の圧迫の有無を確認するのに有効です。
- CT(コンピュータ断層撮影):骨の詳細な構造や軟部組織を断層画像で確認できます。骨の異常や軟部組織の詳細な評価に使用されます。
4. 他の検査
場合によっては、ぎっくり腰の原因が内臓疾患や感染症などによるものである可能性も考慮されます。そのため、以下のような追加の検査が行われることもあります:
- 血液検査:感染症や炎症の有無を確認するために行います。
- 尿検査:内臓疾患の有無を確認するために行います。
- 超音波検査:内臓の状態を確認するために行われることがあります。
ぎっくり腰の治療法
ぎっくり腰(急性腰痛症)は、その痛みを和らげ、再発を防ぐために適切な治療が必要です。ここでは、ぎっくり腰の主な治療法について詳しく解説します。
1. 安静と活動制限
ぎっくり腰が発生した直後は、無理をせず安静にすることが重要です。
- 初期の安静:痛みが激しい場合は、最初の数日は安静に過ごし、無理な動作を避けます。
- 徐々に動く:痛みが和らいできたら、徐々に軽い動きを取り入れ、筋肉の硬直を防ぎます。完全な寝たきりは避け、短時間の散歩や軽いストレッチを行います。
2. 冷却と温熱療法
痛みや炎症を抑えるために、冷却や温熱療法を利用します。
- 冷却療法:発症直後の急性期には、氷嚢や冷却パックを痛む部位に当てることで炎症を抑えます。冷却は1回につき15~20分を目安に行います。
- 温熱療法:痛みが落ち着いてきたら、温かいタオルや湯たんぽを使って患部を温めることで、血行を促進し筋肉の緊張を和らげます。
3. 薬物療法
痛みや炎症を緩和するために、医師が処方する薬を使用します。
- 鎮痛剤:痛みを和らげるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンが処方されます。
- 筋弛緩剤:筋肉の緊張を緩和するために筋弛緩剤が使用されることがあります。
4. リハビリ
理学療法士による治療とリハビリが、ぎっくり腰の回復と再発予防に非常に有効です。
- ストレッチ:腰の柔軟性を取り戻すために、理学療法士の指導のもと、適切なストレッチを行います。
- 筋力強化:腰周りの筋肉を強化するためのエクササイズを行います。これにより、腰の安定性が向上し、再発を防ぐことができます。
- 姿勢矯正:日常生活での正しい姿勢を学び、腰に負担をかけない動作を身につけます。
5. 生活習慣の見直し
ぎっくり腰の再発を防ぐためには、日常生活での習慣を見直すことが重要です。
- 正しい姿勢の維持:デスクワークや家事などの際に、正しい姿勢を保つよう心がけます。特に長時間の同じ姿勢を避け、適度に姿勢を変えることが重要です。
- 適度な運動:ウォーキングやストレッチ、軽いエクササイズを日常的に取り入れることで、腰周りの筋力を維持します。
- 重い物の持ち上げ方:重い物を持ち上げる際には、膝を曲げて腰を使わずに持ち上げるなど、正しい方法を守ることが重要です。
6. 補助器具の使用
必要に応じて、腰のサポートをするための補助器具を使用します。
- 腰ベルト:腰に負担をかけないよう、腰ベルトを使用することで腰を安定させます。
- クッション:椅子に座る際に腰の負担を軽減するために、サポートクッションを使用することも有効です。